役へのアプローチを考える前にまず、
最初にあなたにお伝えしたい事があります。感情についてです。
よく聞いてください。
【感情は生まれてくるもの】であって、
【作り出すもの】ではありません。
感情は込めない!
よく多くの演技者や演技教師、演出家といわれる人が
「もっと感情をこめて!」という言い方をしますが、
「感情を込めよう」と思った時点で
「役として生きる」ことからずれてしまいます。
それは形だけの表現になります。
深みが無くなります。
あなたは普段、感情をこめて生活していますか?
していませんよね。
感情をこめて生活することを想像してみてください
もし、普段の生活で感情を込めて生活をしたらどうなりますか?
想像してみてください。
ちょっと怪しい人になりますよね。
でも、舞台の上ではそういう人が大勢出てきます。
おかしいと思いませんか?
感情というのは普段の生活や、人との会話、自分の欲求、
外からの刺激などによって自然と生まれてきていますよね。
では、なぜ俳優だけそれをやらないのでしょうか?
感情だけを追い求めるのでしょうか?
考えてみてください。
友達と話をするとき感情を込めて話していますか?
恋人と一緒に居る時、感情を込めていますか?
朝起きて、目を覚ました時に感情を込めていますか?
このおかしさに気付いてみてください。
感情を作ろうと思ったら嘘くささのはじまり
感情を込めようとした時点でその演技にはリアリティが無くなります。
上辺だけの表現になります。形だけの技巧が目立って、観客からは「器用だな」という印象をうけるかもしれませんが、「役がそこにいる」という印象は受けません。
感情には手をつけないこと。
普段の生活でやらないことは、舞台やカメラの前でやってはいけません。
感情とは?
感情は生まれてくるものです。
そして、感情は生き物です。
演技者ができることは、その感情がいつでも生まれやすく、表に表れやすいように楽器の訓練をしていくことだけです。だからエクササイズが必要なのです。
そして台本を読んだ時、【このセリフはこういう感情!】と決め付けないことです。
決め付けてしまった途端、アンサンブルが難しくなります。
新鮮味は無くなります。
どんな感情が生まれてくるかはその時のお楽しみ。
そして、生まれたものについていく。そんな心構えでいきましょう。
そして生まれてきた感情や衝動には素直についていくこと。
そこから思いがけない動きや表現が生まれたりします。
感情が生まれるメカニズムとは?
では、その感情が生まれやすくする為にはどうしたら良いのでしょう?
それは注意の集中です。
役が一番注意を向けていることに集中することです。
今、そのシーンでは役は何に一番注意を向けているのでしょう?
「なんとかして彼女を口説き落としたい?」
「お金をなんとか返してもらいたい。しかも穏便に?」
「好きな人になんとかして告白したい?」
今、役が達成したい事、なんとしてもやり遂げたい事を見つけそれに注意を
向けることです。しかも本気でそれを成就させようとしてください。
本気で。
そうすると、相手役のセリフや行動に反応できるようになります。
では、それを見つけるためにはどうしたら良いのでしょうか?
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